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心療内科を開業する

大阪で心療内科クリニックの開業を目指すドクターに向けて、覚えておきたいポイントをお伝えします。

わが国では昨今、企業におけるメンタルヘルス対策への取り組みが重視されていることに加えて認知症高齢者も急激に増加しており、心療内科や精神科を標榜するクリニックにとっては「追い風」といえる環境になりつつあります。

精神科病棟の削減で患者さんが通院治療に移行しているのも経営面ではプラスといえます。

また、心療内科は高額な医療機器を必要とせず、ハード面でも極端にいえば診察室と待合室、カウンセリングルームさえあれば診療は可能です。

そのため、初期投資や運営コストを抑えやすいというメリットもあります。

ただ、心療内科や精神科は患者さんの増加と収入が比例しない場合があります。

精神科領域の診療報酬は関与するスタッフの職種や治療の回数ではなく、時間に基づいて算定するケースが多いからです。

ドクター1人で対応するのは限界がありますので、臨床心理士など専門スタッフを採用しなければ患者さんが増えても収入の見込みが立ちにくいといえます。

成功する開業と失敗する開業のポイント

心療内科や精神科の患者さんは内科系クリニックに比べて患者層が若いこともあり、インターネットでクリニックを探すことが多いようです。

自院のホームページが上位表示されるような検索エンジン対策(SEO対策)は当然として、患者さんが理解しやすいこと、何より「このドクターに診てほしい」と思われるようなホームページづくりが集患のカギをにぎります。

そして、心療内科や精神科は他の診療科以上に患者さんのプライバシーに配慮する必要があります。

目立つ立地や予約制の未整備、仕切りのない待合室などは患者さんに敬遠されてしまうでしょう。

心療内科開業のタイミング

診療科によっては患者数の季節変動があるため、それぞれに開業に適した時期があります。

しかし、心療内科や精神科はそれほど季節変動を重視しなくてもよさそうです。

それよりも考えるべきことは、それまでの勤務先を円満に退職できるタイミングを見極めることです。

開業後も元の勤務先とスムーズに連携できれば、それまで診ていた患者さんも安心です。

開業資金や年収の情報

一般的なテナント開業資金のサンプル

一般的な年収

一般的な心療内科のクリニックをテナント開業する場合、約5,000万円の開業資金が必要になります。

前述のとおり心療内科は医療機器が少なく、検査室や処置室も不要で診察スペースを広くする必要もないため、初期投資は他の診療科に比べて低くすることが可能です。

年収に関しては、一般的な精神科開業医の平均が約2,600万円といわれています。

他の診療科に比べて原価や経費を抑えることができるので、そのぶん平均年収は内科系クリニックよりも高い傾向にあるようです。

代表的な大阪府内の市での開業件数(心療内科標榜クリニック数)

大阪府内における心療内科を標榜するクリニックは、現在では内科系クリニックの数と比べて遜色がないほどに増加傾向にあります。

つまり競合先も多いということですので、クリニック開業を成功させるためには事前の診療圏調査が非常に重要です。

こうした開業準備に伴う調査や作業をドクターだけで実施するのは困難でしょう。

そこは開業コンサルタントの出番です。開業支援から開業後の経営サポートまでしっかり担ってくれる、信頼できるビジネスパートナーを見つけることが大切です。

参照元:日本医師会/地域医療情報システム

心療内科の開業のポイント

立地

心療内科は立地はさほど関係ありません。駅から近ければ通いやすいことでしょう。しかし、心療内科への通院を考えて居る患者は、「通いやすいから」ではなく、まずは心療内科に足を運びたいと考えて居ます。それこそビルの上層階でも全く問題ありません。むしろ上層階の方がどこに足を運んでいるのか悟られずに心療内科に通えるので好む患者もいます。

また、精神的には疲弊していても身体的な損傷・機能不全はありませんので駐車場がなくとも、駅から多少離れているとしてもさほど問題ではありません。むしろ人通りの多いところ、あるいはにぎやかな場所にあるとかえって足を運びにくいと考えている患者もいます。そのため、大通りよりは一本裏道に入った方が、集患効果が高まります。

内装

落ち着いた雰囲気の内装が好まれています。心理的な安定を求めているのが心療内科に通う患者の特徴なので、豪華絢爛な雰囲気ではなくプレッシャーを与えないような、いわば「無難」なデザインの方が良いでしょう。

また、完全個室推奨です。多くの患者が他の患者、さらには心療内科医以外に話を聞かれたくないと思っています。防音はもちろんですが、他の患者と顔を合わせることのないよう、入り口と出口を分けている心療内科もあります。他のクリニックのように広い待合室や検査器具等は不要なので、その分動線や患者心理をを重点的に考えた方が良いでしょう。大切なポイントは、患者が安心して抱えている悩みを話せる環境です。決して自分自身のデザインセンスを発揮したり、豪華絢爛な雰囲気で相手を圧倒する必要はありません。

採用

受付だけでも十分ですが、臨床心理士や公認心理士を採用している心療内科もあります。専門的な求人媒体の方が確保しやすいです。ただし臨床心理士や公認心理士のカウセリングも自費診療となっています。資格保有者ではあっても力量が不透明なので、安心できないと考えている心療内科医も多く、他のスタッフが必要な場合には知り合いから声をかけ、信頼できる存在に働いてもらっている傾向にあります。

開業当初、まだまだ患者がどれだけ来院するか分からないので当初から雇うのではなく、まずは自身と受付のみで行い、必要だと思った場合に人を増やしていくケースが多いです。心療内科の規模、自身が描く理想等を踏まえつつ、人を増やすのか、あるいは少ないスタッフで回していくのかを考えましょう。

マーケティング

若い患者が増えていることからWEBマーケティングの重要性が増しています。相談する患者はアクセスや費用だけではなく、医師の経歴やキャリアを確認し、説得力を感じられる心療内科に通う傾向にありますので、診療方針やアクセス、診療時間だけではなく院長となる自身のこれまでの経歴やプロフィール、強み、診療方針等のページを必ず用意しておきましょう。

それらを見て「この人に話を聞いてもらいたい」と思った患者が足を運んでくれます。また、社会復帰関連の一環として企業や産業医から顧問を受けたり、ケアマネージャーや内科と連携している心療内科もあります。それらの活動も自身のアピールポイントとなりますので、仕事をこなしつつ、WEBサイトに記載しておきましょう。、

成功事例

オフィス街にプライバシーに配慮しながらも気軽に足を運べる心療内科を構えたところ成功した事例があります。働く人をターゲットに、会社を休むほどではないけど少し話を聞いてもらいたい、悩みを持っている社会人をターゲットに、完全予約制で開院したところ、気軽に来院できるだけではなくプライバシーに配慮されているので安心して通える点や待ち時間も短い点が好調の秘訣となったようです。

専門性に特化することで成功した心療内科の事例もあります。「心療内科」のカテゴリーは広いことから、小児に特化したり、あるいは女性に特化するなど、ある程度ターゲットを絞って開業した心療内科は、ターゲット以外にとっては興味を持たれないものの、ターゲットには大きな訴求力となり、好調を記録しているとのことです。

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