大阪で泌尿器科クリニックの開業を目指すドクターに向けて、覚えておきたいポイントをお伝えします。
人工透析を取り扱わないと仮定すると、泌尿器科は単体で標榜しているクリニックは比較的少なく、競合先が多くないのが特徴です。
実際、全国の泌尿器科医の数は全医師数の2.4%、約7,400人にとどまり、その中で開業医は約2,000人とさらに少なくなります。
それに加えて、中高年世代から泌尿器や腎臓の病気が急増するため、高齢化社会を迎えているわが国ではニーズが高まっている診療科だといえるでしょう。
一方、泌尿器科クリニックは新規開業時における経営面の立ち上がりが遅い傾向にあります。
泌尿器科では病気によっては恥ずかしくて受診をためらう患者さんも多いので、開業してもすぐに多くの患者さんが来院するということはまずありません。
また、男性より女性にとって受診のハードルが高くなるので工夫も必要でしょう。
これは泌尿器科のような専門診療科にありがちなことで、集患に時間を要するケースがほとんどです。
そのため、開業当初の運転資金も長めに見込んでおく必要があります。
泌尿器科の患者さんは高齢者が多いため、高齢化が進んでいるエリアからアクセスしやすい場所に開業できれば大きなニーズが見込めます。
地域住民が集まる商店街や介護施設への広告宣伝も効果的だと思われます。
ただ、前述のとおり泌尿器科クリニックは受診をためらいがちで、受診しても他の患者さんの目が気になるという人も多いはずです。
そこに配慮せずプライバシーを保てないレイアウトや動線で開業してしまうと、患者さんがつかずに失敗してしまう可能性が高くなるでしょう。
医師が大学医局から独立する時期の関係もあって、年度替わりのタイミングで開業するクリニックは多いようです。
しかし、春先は体調も安定する時期なので、開業するタイミングとしては一概にいいとも言い切れません。
泌尿器科の代表的な症状である頻尿などは、寒くなる時期に気になり始めると思われます。
そう考えると、秋口から冬にかけてのシーズンが多くの初診患者さんを期待できるタイミングだといえそうです。
一般的な泌尿器科のクリニックをテナント開業する場合、約9,700万円の開業資金が必要になります。
ただし、泌尿器科は導入する設備や医療機器によって内装レイアウトも異なり、初期投資の額に大きな差が出るので注意が必要です。
年収に関しては、一般的な泌尿器科開業医の平均が約2,500万円といわれています。
内科系開業医の平均年収よりもやや高めの水準にありますが、地域住民のニーズに応える診療を継続できればさらに高額の年収も期待できるでしょう。
大阪府内における泌尿器科を標榜するクリニックは、専門診療科でもあることから内科系クリニックよりも少ない傾向にあります。
とはいえ新たに開業しているクリニックも多いので、有利な開業を実現するためには正確な診療圏調査が欠かせません。
とはいえ、こうした諸々の作業をドクターだけで実施するのは非常に困難です。
ここは真のビジネスパートナーとなってくれる開業コンサルタントを選び、開業支援から開業後の経営サポートまで支援を依頼することをおすすめします。
参照元:日本医師会/地域医療情報システム2018年の厚生労働省「医師・歯科医師・薬剤師統計」(https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/ishi/18/dl/kekka-1.pdf)によると、泌尿器科医は7,422人でした。医師数全体は31万1,963人。泌尿器科医は医師全体の中では2.4%となっており、同年の内科医数が60,403人であることから見ても、とても少ないことが分かります。
また、男女比では、女性医師の少なさが顕著です。泌尿器科を受診するのは男性が多いですが、前立腺疾患以外は女性もかかる可能性がある疾患でもあります。男性患者と診察室を分離できることが条件ではあるものの、女性患者からの女性医師へのニーズは少なくありません。
泌尿器科は他の診療科目と比べると少数です。さらに、泌尿器科を専門としている診療所も少なく、競合相手が少ない点が特徴ではありますが、今後さらなる高齢化社会を迎えるわが国において、需要が増えるとの予測もあります。実際、厚生労働省の統計によると、徐々にではありますが泌尿器科は増加傾向にあるようです。
基本的には身近な症状となっていますので、生活圏の範囲内の泌尿器科に足を運ぶ傾向にありますが、女性の場合は少々足を運びにくいとのイメージを持たれているようで、敢えて隣町や少々遠い泌尿器科に通っている患者もいるようです。そのため、立地に関してはさほど気にする必要はありませんが、通いやすい環境を整えることが大切です。そのためあまり代々的に泌尿器科だとアピールしないことも大切です。
参照:厚生労働省「平成30年(2018年)医師・歯科医師・薬剤師統計の概況」
内装で求められているのは清潔感とバリアフリーです。バリアフリーは決して必須ではありませんが、高齢者が多い傾向にありますので、高齢者が通いやすい環境を整えることで、高齢層の患者にアピールできます。
また、お手洗いは多めに用意しておいた方が良いでしょう。泌尿器科に通う患者は、頻尿等、お手洗いをいつでも利用できる環境を求める傾向にあります。待ち時間でもお手洗いに足を運びたくなることが予想されますので、お手洗いは一つだけではなく、男女で分けるなど複数用意しておくとよいでしょう。もちろんバリアフリー推奨です。段差がもたらす僅かな刺激が尿意を招くケースもありますので、歩きやすさ・動きやすさだけではなく、尿意の面も含めてバリアフリー推奨です。また、若い層に訴求したいのであれば秘匿性も大切です。他の患者と顔を併せないよう完全個室にするといった工夫も重要です。
看護師と医療事務スタッフを採用することになりますが、泌尿器科は人気があるとは言えません。むしろイメージの問題から、泌尿器科に対してネガティブなイメージを持っている医療求職者もいます。
時には患者の尿を扱うこともあるので、衛生面においてネガティブなイメージをお持ちの方も多いことから、スタッフの確保は難しいことでしょう。そのため、人材紹介会社の利用も視野に入れたり、他の科目の求職条件よりも高報酬・好条件を用意するなど、採用には少々力を入れる必要があります。
高齢者が増加傾向にあるとはいえ、泌尿器科は幅広い年齢層がお世話になる科目となっていますので、特定層だけではなく幅広いマーケティングが大切です。ポイントとなるのは、患者層によってマーケティング手法を微妙に変える点です。高齢者に訴求したいのであれば看板やチラシといったアナログなマーケティングの方が効果が期待ができます。若年層に訴求するのであればSNSを積極的に展開するのはもちろんですが、女性向けには秘匿性の高さをアピールすると良いでしょう。WEBサイトも重要です。
何をモットーにしているのかだけではなく、設備、強みを積極的にアピールしましょう。特に秘匿性の高さはアピールポイントとなります。他の患者に知られずに診療できる点や大々的に泌尿器科だと看板を掲げていないので入りやすい点は若年女性に対して強みとなることでしょう。
泌尿器科であることを隠して「クリニック」と命名したところ、患者が増えたとの成功事例があります。やはり「泌尿器科」の看板が掲げられたクリニックには入りにくいと感じている患者も多いのでしょう。外観からは泌尿器科だと分からないようなデザインを採用したところ、患者が増えたとの事例もあります。
泌尿器科もまた、他のクリニック同様健康のためには欠かせない診療科目ではありますが、一方ではイメージ的な問題から「通いにくい」「誰にも知られたくない」といった思いを抱えている患者も多いようですが、そのような患者心理をふまえ、極力「泌尿器科」であることをアピールしないマーケティング戦略を採用したところ、泌尿器科への通院を躊躇していた層に響いたのか、患者を増やすことに成功したとの事例も報告されているようです。
泌尿器科の専門医は、全体から見て割合が少なく、ライバルも少ないのが特徴です。高齢男性にニーズが増える傾向があることから、これからもニーズが減ることはないでしょう。
泌尿器科は、受診する患者の心理状態が他の科とは少し異なります。患者の気持ちを理解することが開業成功の鍵と言えます。
開業において、立地は重要ポイントです。近隣の住民に開院を周知するためには、大通りに面した立地が有利と考えられます。しかし、泌尿器科の患者の気持ちを考えると、大通り沿いが必ずしも有利とは限りません。通りを少し入った場所やオフィスビルの中など、患者が入るのに抵抗が少ない立地も検討してみましょう。
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