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リウマチ科を開業する

リウマチ系疾患の診断や検査、治療などを行うリウマチ科。単科で開業しているクリニックもある一方、内科や整形外科などに併設されるケースも少なくありません。ここでは、リウマチ科を開業する際に必要なポイントと開業のタイミング、大阪府内での開業状況などについて解説します。

成功する開業と失敗する開業のポイント

近隣に他のリウマチ科がないかチェックする

リウマチ科を開業する際は、必ず近隣の状況をチェックしておきましょう。大阪府の場合、リウマチ科の開業件数は少なく、大阪市では3件、南河内医療圏や泉州医療圏に至っては0件です(2023年1月17日調査時点)※1。しかし、リウマチの患者さんも限られるため、近隣にリウマチ科があると患者さんの取り合いになってしまいます。また、患者さんは簡単に医療機関を変えませんので、近隣にリウマチ科があると開業後に苦労するでしょう。

将来的に競合が発生する可能性はありますが、近隣にリウマチ科がないことが開業の前提条件といえます。

※1参照元:日本医師会_JMAP_地域医療情報システム(https://jmap.jp/)

他の医療機関との連携も視野に入れる

できれば他の医療機関との連携も視野に入れましょう。リウマチと診断される患者さんについては、最初は整形外科などリウマチ科以外を受診するケースが多く見られます。しかし、患者さんが受診した医療機関がリウマチ治療に対応していない場合もあるでしょう。

もしその医療機関と連携していれば、患者さんを紹介してもらえる可能性があります。自分のクリニックの患者さん増加に繋がりますので、積極的に連携するとよいでしょう。

周知を徹底する

リウマチ科を開業した後は周知徹底することも大切です。リウマチの患者さんに受診してもらうためにも、まずはクリニックを知ってもらう必要があります。リウマチ専門のクリニックであることを周知し、一人でも多くの患者さんに認知してもらいましょう。

周知方法はチラシや看板広告、インターネットでの集客など多数あります。予算はもちろん、費用対効果も意識して選びましょう。

リウマチ科の開業のタイミング

リウマチ科を開業するタイミングですが、基本的に絞り込む必要はありません。リウマチは季節性の疾患ではなく、常に症状に悩まされている患者さんがいます。

一般的なクリニックの場合、30代後半〜40代前半に開業する方が目立ちます。ただし、一概に何歳がよいとは言えないため、例えば経験を積んで40代後半で開業するパターンも考えられます。

いずれにしても、自分で「今だ」と思ったタイミングで開業することが重要です。

開業資金や年収の情報

一般的なテナント開業資金のサンプル

参照元:開業医の教科書/リウマチ科の開業資金や注意点は? 開業医・勤務医の年収についても解説/https://kaigyoui.info/whats-your-annual-salary-for-the-family-of-rheumatic-clinicianscomparison-of-a-working-doctors-annual-income/

リウマチ科の開業資金は、およそ4,000〜5,000万円が目安となります。他の診療科と合わせて標榜する場合はもちろん、単科でクリニックを開業する場合もほぼ同じです。内科のように、他の診療科と同一程度の資金がかかると考えておきましょう。ただし、内装や設備の仕様によっては5,000万円を上回る可能性があります。

開業資金に加え、開業後数年間の運転資金を考慮することも大切です。最終的な費用をしっかり割り出し、自己資金をいくら貯めるのか、融資はいくら受けるのかを決めておきましょう。

一般的な年収

リウマチ科の開業医の年収に関するデータは確認ができませんでした。ただ、他の診療科も標榜している場合、一般的な開業医とほぼ同等の年収が期待できるでしょう。

リウマチ科の勤務医の年収は、およそ1,200〜2,000万円前後となっています。こちらも一般的な勤務医の年収相場と似ているため、極端に高くも低くもありません。

参照元:開業医の教科書/リウマチ科の開業資金や注意点は? 開業医・勤務医の年収についても解説/https://kaigyoui.info/whats-your-annual-salary-for-the-family-of-rheumatic-clinicianscomparison-of-a-working-doctors-annual-income/

代表的な大阪府内の市での開業件数(リウマチ科標榜クリニック数)

2023年01月17日時点時点

参照元:日本医師会/地域医療情報システム

リウマチ科の開業のポイント

立地

リウマチ科を開業するにあたっては、まず立地を決め必要があります。ただし、どこでもよいわけではなく、診療圏を考慮して決めることが重要です

診療圏は、患者さんが通院しやすい範囲のことをいいます。交通機関を利用して遠方から訪れる患者さんも中にはいます。しかし、遠方からの通院は限られるため、診療圏を基本として考える必要があります。なお、診療圏調査をする際は、専用のアプリやサービスを使うとよいでしょう。

競合の有無もチェックが必要です。大阪府はリウマチ科が少ないものの、診療圏が重複すると患者さんの取り合いが起きてしまう可能性があります。安定したクリニック経営のためには、競合がいないことが望ましいといえます。

立地の分かりやすさも重要です。例えば駅前に開業する場合、ビルの1階に開業するなど、患者さん目線で分かりやすい場所を選ぶことが求められます。郊外のケースも同様で、車で走っていて目に付きやすい、大きな看板があるなど、分かりやすさを意識しましょう。

内装

内装はクリニックの雰囲気を左右する重要な要素です。待合室は患者さんにリラックスして過ごしてもらえるように、開放感を意識してみましょう。反対に圧迫感を与えてしまうと、患者さんは不安になってしまいます。クリニックの評判にも影響しかねませんので、圧迫感を与えないデザインが求められます。患者さんがリラックスできる配色を選び、安心して過ごせる空間をつくりましょう。他の患者さんの目線を気にしなくて済むように、視線が合わないレイアウトも必要です。

受付は患者さんが最初に訪れる場所です。クリニックの第一印象に関わるため、配色やレイアウトは清潔感を意識しましょう。また、受付で作業するスタッフを考慮し、カウンターの高さや大きさ、棚の位置なども細かく決める必要があります。患者さん目線も重要ですが、対応するスタッフにも配慮した内装にしましょう。

診察室は清潔感を重視し、家族の同伴や車椅子の利用も考慮して広めのスペースを取る必要があります。会話が待合室へ漏れ出さないように、防音材や防音構造を取り入れるとよいでしょう。

採用

スタッフの採用は、開業するクリニックの規模によって決めることが重要です。最初に看護師や医療事務が何人ほど必要か決め、賃金を設定しましょう。賃金を相場よりも低く設定した場合、応募者の人数が限られてしまい、想定通りに採用活動が進まない可能性もあります。資金との兼ね合いも重要ですが、相場より低い給与水準は考えものです。判断に迷った時は、コンサル会社に相談してみるとよいでしょう。

採用人数と賃金を決めたら、採用活動のスケジュールを決める必要があります。クリニック開業準備と並行して進めなくてはいけませんので、余裕を持ったスケジュールを立てましょう。開業までにはスタッフの採用だけでなく、研修まで完了するスケジューリングが求められます。

採用基準も決めておきましょう。知識やスキルなど、スタッフに求めるものはもちろん、人柄や経験も採用基準に入れる必要があります。そのうえで一人ひとりと面接し、採用の可否を判断しましょう。なお、も転職・退職に向けた準備が必要な応募者もいます。採用・不採用通知は早めに出しましょう。

マーケティング

マーケティングはクリニックの集患と知名度に関わる要素です。クリニックにおいては、患者さんのニーズを正しく把握し、適切な診療サービスを提供することが求められます。そのため、マーケティングでは患者さん目線が大切です。クリニックを知ってもらい、通院してもらうには何が必要かを考え、各段階で適切な対策を実行しましょう。

例えば、クリニックの知名度を上げるには宣伝が必要です。ただし、患者さんの日常生活や行動を考慮した宣伝方法が求められます。むやみに広告を打つのではなく、チラシでエリアを絞り訴求する、道路沿いの広告看板で知ってもらうなど、患者さんの日常生活を意識した宣伝を行いましょう。

他の施策も同様で、来院を促すためには何が必要か、再来院に繋げるにはどんな対策が求められるかなど、患者さん第一で考えて実行に移しましょう。

まとめ

大阪府でリウマチ科を標榜するクリニックは少ないものの、開業はしっかりと準備を進めることが大切です。近隣のリウマチ科の有無を確認し、他の医療機関との連携も考えましょう。リウマチ治療が可能であることを周知することも大切です。開業のタイミングは人それぞれで、特定の時期や季節にこだわる必要はありません。

ただし、自分のみでリウマチ科の開業準備を進めるのは大変です。専門知識も求められますので、開業からサポートを受けられるコンサル会社に相談するのもよいでしょう。

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