クリニックの開業は、診療科ごとのメリット・デメリットや必要な開業資金、開業のタイミング、得られる年収の見込みなどによって総合的に判断されますが、ドクターによって注目するポイントは変わってくると思います。
以下では、診療科ごとに大阪のクリニック開業事情を紹介していきます。
消化器内科は働き盛りの世代から高齢者、女性層まで幅広いニーズがあり、がんの早期発見のために積極的に内視鏡検査を受ける人も増えています。
集患がうまくいけば、経営を安定させやすい診療科です。
呼吸器内科の患者層は多世代にわたり、診療単価も高い傾向にあります。
専門性を強く打ち出して他のクリニックとの差別化を成功させることができれば、多少遠方からでも患者さんは来院してくれるでしょう。
循環器系疾患や生活習慣病の増加によって、非常にニーズが高くなっている診療科です。
基本的に慢性疾患なので再診率も高く、患者数の季節変動も少ないので安定した経営を目指しやすいと考えられます。
高齢化社会の進行に伴って脳神経系の患者さんの増加が予想されるので、神経内科のニーズは高まっていくと思われます。
競合先も少ないので、需要とのバランスを考えると開業に向いている診療科だといえます。
企業におけるメンタルヘルス対策の推進や認知症高齢者の急激な増加など、心療内科クリニックにとって昨今は有利な状況が訪れています。
診療科の特性上、開業の初期投資を抑えやすいのもメリットです。
泌尿器科クリニックはそれほど多くなく、競合先が少ないのが特徴です。
中高年世代から泌尿器科の対象疾患が増加するため、高齢化社会を迎えているわが国では需要が高くなる診療科のひとつです。
一般外科は内科と同じく幅広い領域を診られるので、多世代にニーズがある診療科です。
高い専門性や勝てる強みをはっきり打ち出して地域に認知してもらえれば、競合先が多くても安定経営が可能です。
いわゆる「健康寿命」が注目されている現代において、膝や股関節、脊椎など運動器にトラブルを抱える患者さんは急速に増えてきました。
高齢者の増加も相まって、整形外科はますますニーズが高まっている診療科です。
美容外科といえば高収入というイメージがあり、それを裏づけるのは美容医療の敷居が低くなって受診する患者さんが多くなったことです。
実際に、それを理由に独立開業を目指すドクターは増えています。
保険診療だけではなく、美容系など自由診療を展開していく選択肢もあるのが皮膚科です。
いずれにしても肌のトラブルや悩みを抱えている患者さんは増えているので、今後もニーズは高いと考えられます。
働く世代をターゲットにした都市部での開業も、お子さんや高齢者まで多世代をターゲットにした郊外での開業も可能な耳鼻咽喉科。
診療の方向性を決めやすく、それでいて戦略的な選択肢が多いのが特徴です。
お子さんの結膜炎や高齢者の白内障、コンタクトレンズの処方など、老若男女問わず幅広い世代にニーズがあるのが眼科のメリット。
立地が良ければ幅広い年代の患者さんを獲得できるでしょう。
開業医の中でも特にやりがいを感じやすいといわれている産婦人科。
労働量の多さを問題視する向きもありますが、医師不足で競合は少なく、開業のニーズは非常に高くなっていると考えられます。
少子化が進む一方で医師不足の現状もある小児科。開業するなら、ファミリー層が多く競合も少ない住宅街など、小児科に適した立地条件を選ぶことが重要です。
ベビーカー置き場やベビーベッドといった設備の充実、院内感染予防対策の徹底により、リピーターを増やすことにつながるでしょう。
糖尿病内科(代謝内科)、内分泌内科は、他の診療科目と比べて、資金的には開業しやすい分野です。
現在の勤務先の近くに開業し、今担当している患者さんを連れて行くことができれば、当面の集患は容易になるでしょう。逆に、立地の選び方や内装づくり、スタッフの充実を怠れば開業に失敗する可能性もあります。
脳神経外科は、高額な検査機器を導入する場合もあり、他の診療科目と比べて初期費用が高いのが特徴です。
投資金を回収して利益が出るまで時間がかかりますが、一方で、専門性の高い同科は競争率が比較的少なく、需要の増加が期待されています。
麻酔科は東京では多くありますが地方ではペインクリニックも含めて少ない傾向です。医療資源が少ない地方の方が年収も高くなっています。開業資金もフリーランスなら高額になりませんし、ペインクリニックを開院するなら約8,000万円が目安です。
腎不全や合併症の治療などで、多くの患者に必要とされている人工透析医。特に腎不全の患者数は、日本の成人の約8人に1人であるとも言われています。
一度の治療が長時間に渡るため、いかに居心地よい空間づくりができるかが開業成功の大きな鍵といえます。
全国にコンビニエンスストアと同等、それ以上の数があるともいわれる歯科クリニックは、他の科目と比べ競合のクリニックが多い医療科目でもあります。
ご自身の診療方針やコンセプトにあったクリニックで、他院との差別化を図っていきましょう。
肛門科を開業するうえで大切な点は収益性です。手術と外科的処置の両方に対応する、他の診療科も標榜するなど、収益力を高める対策が求められます。
立地も重要ですので、開業場所を探す際はアクセス性もしっかりチェックしましょう。
リウマチ科を開業するにあたっては、患者さんの取り合いにならないよう競合の有無を確認することが重要です。同時に新しい患者さんを紹介してもらえるように、他の医療機関との連携も視野に入れましょう。
また、開業後は広告などでクリニックを周知徹底することも必要です。
小児歯科は診療する患者は子どもですが、子どもを連れてくるのは親です。子どもへの配慮はもちろんですが、親に「安心して子供を任せられる歯科医院」だと思われなければならない点もポイントです。
内科は需要が大きい一方で、需要に対してクリニックが少ないとされており、場合によっては高収入が見込める診療科目です。一般内科の場合、遠方から訪れる患者は稀で、多くが地元の「通いやすい良い医者」を求めています。このような需要に如何に答えるかが成功のポイントです。
医師が患者さんのところにこちらから出向くスタイルの診療訪問所を開業する際は、まずどのくらいの時間を捻出できるかを調べてスケジュールを立てましょう。そして、周辺の医療機関とも連携を取りつつその地域の医療ニーズをまとめていくことが大切です。
不妊治療専門クリニックを開業する際には、まずは優秀なスタッフを集めることが先決です。十分な設備やスタッフがあるならそのままスタートしてもいいですが、そうでないならまずはまず経営が軌道に乗ってから高度不妊治療に乗り出すという選択肢もあります。
放射線科の標榜だけで開業するよりも、内科などの標榜と組み合わせて開業するのも一つの方法です。地域の画像診断のニーズをしっかりと調査し、周辺のクリニックと連携を図るようにしましょう。設備導入にあたっては予算を踏まえて検討することが重要。
誰にも知られたくないと思っている方が多く受診する可能性が高いため、プライバシーに配慮した形の環境を整える必要があります。婦人科や皮膚科、メンタルケアなどの知識があり、さらに男性・女性それぞれの医師が在籍している方が理想的です。
乳腺外科を開業する場合、女性が受診しやすいように女性スタッフを揃えたりプライバシーに配慮したりといった工夫が必要です。専門クリニックがまだ少ないため、経験豊富なコンサルティング会社に相談しながら開業地や診療方針などを決めていくことをおすすめします。
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・YS‘Journal:該当企業の内で唯一、全国規模での開業物件サイトを運営している。