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大阪市でクリニックを開業する

大阪市のクリニック開業傾向

開業医に人気の大都市

府庁所在地かつ政令指定都市でもある大阪市は、近畿地方における経済や交通の中心地です。もちろん医療面においても西日本の中核を担っており、市内には3,300以上のクリニックをはじめとする多数の医療機関が存在します。

その数は全国規模で見てもトップクラスで、人口10万人あたりのクリニック数は120以上に上り、人口10万人あたりの医師数も120人以上と大阪府内でも群を抜いています。開業医にも人気の大都市だということが数字からもわかりますね。

不足傾向にある診療科がねらい目

多くの開業医が活躍する大阪市は、大阪府内でも特に医療環境が充実している都市です。標榜している診療科別にクリニックを見てみると、大阪市でもっとも多いのは内科、次いでリハビリテーション科、小児科、もっとも少ないのは脳神経外科です。

大阪市内で開業を検討する場合は、周辺のクリニックとの差別化を図るのは当然ですが、不足傾向にある診療科の開設も成功につながる大きなポイントです。

大阪市の主な診療科ごとのクリニック数(令和元年現在)

診療科で見ると内科が群を抜いて多く、標榜診療科に分類するとアレルギー科、消化器内科、循環器内科、心療内科などが多い傾向にあります。開業を検討しているドクターにおかれては、開業予定地周辺の診療科の比率も確認しておいたほうがいいでしょう。予定している診療科と同じクリニックが近くにある場合は具体的にどのくらいの距離にあるのか、そこは診療科によって競合となり得るかどうかが変わってきます。

大阪市でクリニックを開業するための準備

開業に必要な許認可と要件

クリニックを開業する場合、さまざまな届出を行うことになります。ここでは、大阪市で開業するときに必要なものについてまとめています。

開設届

クリニックを新規開設する場合には、診療所所在地の各区保健福祉センター保健業務担当まで開設届を提出する必要があります。医師が開設する場合・非医師が開設する場合で提出する書類が異なります。書類の詳細・添付書類については大阪市のホームページで確認が可能です。

開設届は診療行為を可能にするための書類となっています。「開設後10日以内に提出」と定められているものの、この届けが受理されるまでは診療行為を行うことができません。そのため事前相談の上、クリニックの内装工事が完了したタイミングで開設届を提出するといったケースが多いようです。

保険医療機関指定申請

保険診療を行うために必要な申請です。申請が遅れてしまうと、保険診療を開始できるタイミングが遅れてしまうことになりますので、余裕を持った準備が必要です。

その他必要な申請・書類など

クリニックの開業にあたっては、診療科目や従業員数によって上記でご紹介した届け出の他にもさまざまな書類の提出が必要になります。例えば保健所に対する「診療用X線装置装備届」や「麻酔管理者・施設者免許申請書」などがありますので、開業するクリニックによってどのような書類が必要なのか確認・提出が必要です。

また、大阪市で医科診療所を新規開設する場合には、「地域医療への協力に関する意向書」の提出が依頼されています。様式は大阪市のホームページで確認が可能ですので確認しておきましょう。

クリニックの開業までの流れ

クリニックを開業するまでの大まかな流れをご紹介します。

  1. 医療構想
    まずはクリニックの構想を練ります。経営理念やクリニックの方向性を決め、事業計画の策定を行います。また、実際にどのくらいの収支となるかを把握するために、損益計算書や収支予算表の作成も行います。
  2. 開業地・物件の選定
    診療圏の調査を行い物件の選定を行います。人口や競合について、また立地や発展性などさまざまな要素を総合的に分析しながら、どこに開業するかを決めていきます。テナントで開業するのか一戸建てで開業するのかなども検討していきます。
  3. 資金調達
    開業にあたっては、資金調達も必要になります。作成した事業計画をもとにしてどれくらいの資金が必要なのかを決定し、金融機関に相談します。それぞれの銀行で融資の条件が異なるため、複数の銀行に打診してみましょう。
  4. 医療機器の選定
    開業に必要な医療機器の準備も行います。選定を行う上ではサイズや操作性なども確認しながら進めていきましょう。また、機器の選定とともに内装レイアウトを考えることも必要です。スタッフが効率的に動けるような動線を意識して検討しましょう。
  5. 税理士・社会保険労務士の選定・契約
    医療機関での税務経験の有無を確認するなど、医療に強い会計事務所を選びましょう。
  6. 各種申請業務
    クリニック開業に必要な申請・届出を行います。管轄保健所に「診療所開設届」を提出したり、保険医療機関として指定を受けて保険診療を行うため厚生局に「保険医療機関指定申請」を行います。開業スケジュールに合わせて手続きを進めます。
  7. スタッフ採用・広告宣伝
    開業にあたってスタッフを採用し、研修を行います。目安としては1ヶ月前くらいから研修を始められるようにすると良いでしょう。従業員に対する社会保険や労働保険の手続きも必要となります。また、患者さんに来院してもらえるように宣伝活動を行うことも大切です。
  8. 開業
    すべて準備が整ったら、いよいよ開業となります。

大阪市で着目したい駅

大阪上本町駅

駅周辺の特徴

大阪上本町駅は、大阪市天王寺区に位置し、近鉄難波・奈良線の主要ターミナル駅となり、駅直結の近鉄百貨店やショッピングモールはファミリー世帯で活気があります。

また、周辺には教育機関や医療施設も充実しており、生活の利便性が高いエリアといます。歴史的な寺社もあり過ごしやすく地元住人に愛されているエリアです。

物件相場

賃貸マンション: 間取り別の平均家賃は以下の通りです

ワンルーム 7.1万円
1K 7.2万円
1Dk 11.5万円
1LDK 12.8万円
2K -
2DK 13.7万円
2LDK 17.3万円
3K 16.3万円
3DK 15.3万円
3LDK 31.3万円

谷町九丁目駅

駅周辺の特徴

谷町九丁目駅は、大阪市中央区に位置し、Osaka Metro谷町線と千日前線が交差する交通の要所です。周辺にはコンビニエンスストアや飲食店が多く、生活利便性が高いエリアです。

様々な生活スタイルの方が住んでおり、複数の鉄道路線や駅が利用可能なので交通アクセスにも優れています。

物件相場

賃貸マンション: 間取り別の平均家賃は以下の通りです

ワンルーム 7.1万円
1K 7.1万円
1Dk 9.3万円
1LDK 12.2万円
2K -
2DK 15.3万円
2LDK 18.7万円
3K 15.3万円
3DK -
3LDK 30万円

大阪市の人口数・推移予測

大阪府の人口は1950年以降、一貫して増加を続けてきました。しかし、大阪市の場合は1965年をピークに人口減少に転じ、2005年から再び増加するという推移を辿っています。そして2020年を境に再び減少傾向が見られるようになり、2045年には約240万人にまで減少することが見込まれています。

各区でみると中心部および隣接する9区では人口増加が見込まれるものの、他の区は減少が見込まれ、大正区や西成区では2045年までに30%を超える人口減少が予測されています。

大阪市のクリニックモールやクリニックビルの事例

阪急オアシス新町クリニックモール

大阪市西区の大型食料品店の2階フロアに展開しているのが「阪急オアシス新町クリニックモール」。地下鉄駅の出入口より徒歩1分という好アクセスで、買い物のタイミングに合わせて受診される方が多くいらっしゃいます。

宮原クリニックモール

駅の近くで幼稚園の隣という、地域住民にとって利用しやすい土地の有効活用として生まれた「宮原クリニックモール」。お子さんから高齢者まで幅広い世代の患者さんを、モール全体で受け入れられるような診療科のラインナップが特徴です。

クリニックモール今川

耐震性に優れた鉄筋コンクリート造の豪華なビルに展開する「クリニックモール今川」。ビルから半径1kmの医療圏人口は40,000人を超えていること、開業後1年間は大幅なテナント料の値引きを受けられることなどが注目のポイントです。

クリニック開業を成功させるために

ドクターにとって開業は非常に大きな決断であり、必ず成功させなければならない一大事業です。そのためには開業予定地の医療ニーズ、つまり市場性を正確に把握しなければなりません。

開業を検討する場合、まずは綿密な診療圏調査から始めましょう。そして、開業準備から開業後の経営まで何でも相談できる、ビジネスパートナーに相応しい開業コンサルタントを選ぶことが重要です。

クリニック開業を目指すのであれば、開業エリアを検討するための診療圏調査と開業作業に併走してくれる開業コンサルタントが欠かせません。そのため、クリニック開業を考えるのであれば最初に「診療圏調査を無料で提供しているコンサルティング会社数社をピックアップし、問い合わせをすること」が必要になります。信頼できる大阪のコンサル会社を紹介してますので、是非チェックしてみてください。

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