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糖尿病内科(代謝内科)・内分泌内科を開業する

このページでは、糖尿病内科(代謝内科)、内分泌内科を開業するメリット・デメリット、開業の成功と失敗を分けるポイント、必要な資金、大阪府内の市ごとの開業件数などを紹介しています。糖尿病内科(代謝内科)、内分泌内科の開業を検討している方はぜひ参考にしてみてください。

糖尿病内科(代謝内科)・内分泌内科を開業するメリット・デメリット

糖尿病内科(代謝内科)、内分泌内科を開業するメリットの一つは、自己資金0円でも開業が可能なことです。

現在の(勤務先の)近くに開業すれば、今担当している患者さんをそのまま連れて行くことができ、加えて「病診連携」(病院間の医療連携協力)がスムーズであれば、当面の患者集患が楽に行えるため、多額の自己資金額は不要となります。

デメリットは、選んだ立地が悪い場合はクリニック経営が難しくなることです。先述したメリット(現在の患者を連れて行く/病診連携)を可能な限り生かすためには、立地条件が良くなければなりません。立地が悪ければ、いくら顧客基盤があっても、患者のクリニックに通う足は重くなってしまいます。

成功する開業と失敗する開業のポイント

立地の選び方が重要

糖尿病内科(代謝内科)、内分泌内科の開業を成功する鍵は、開業立地の選び方にあると言っても過言ではないでしょう。立地が良ければ集患・増患につながりますが、立地が悪いと患者は逆に減ってしまいます。

糖尿病内科(代謝内科)、内分泌内科の場合は、現在の患者を連れていくこと、地域医療機関との病診連携が集患の基盤となります。このような協力関係にある外部医療機関、並びに連携の薬局、さらには競合の診療所の位置関係、患者が通院しやすい駅やバスなど、交通利便性も考慮しながら慎重に立地選びを行うことが大事です。

快適な内装づくり

患者さんにとって、快適な内装工事を行うことも重要なポイントです。例えば、糖尿病患者への診察では採尿を行う場合があるため、トイレはスペースを広くとれることが望ましく、できれば男女別にすることで快適性が増します。

また、採血やバイタルサイン測定を行うこともあるため、処置室も広くできる物件を選ぶのが理想です。ゆったりとしたスペースで点滴や採血を行うことができれば、患者も落ち着いて処置に望めるでしょう。

患者が快適性を感じられ、「また来たくなる」内装づくりを心掛けましょう。

良い人材を確保する

クリニック開業におけるスタッフの充実度も、成功・失敗を分ける重要なポイントの一つです。看護師や管理栄養士など必要な人材がそろっていれば、患者にきめ細やかな対応ができるほか、競合との差別化ポイントにもなります。

逆に、人材不足により対応がおろそかになると、患者のリピート率を高めることはできません。かえって評判が悪くなり、病院経営は厳しくなるでしょう。

開業後のクリニックを安定的に支えてくれる柱として、スタッフ充実度には力を入れておきたいところです。

マーケティング戦略

クリニック開業を早期に安定軌道に乗せるためには、積極的なマーケティングも必要です。

看板を出したり、チラシを作ったり、WEB広告を依頼したりと、さまざまな方法が考えられます。一般的なマーケティングに加えて、近隣病院への挨拶、病診連携、診療連携など協力関係を構築しておくことにより、安定的な集患が可能になります。

糖尿病内科・内分泌内科は再診率の高い科目ですから、一度患者を獲得すれば、その後も長期間利用してもらうことができます。リピート率をアップさせる意味でも、日頃から地道なマーケティングを実施しておきたいところです。

糖尿病内科(代謝内科)・内分泌内科開業のタイミング

糖尿病内科(代謝内科)、内分泌内科をいつ開業すればよいか。タイミングについて定まったものはありません。統計的には、40歳前後でのタイミングが多いようですが、これが正しいというわけではありません。

年齢だけでなく、医師としての経験、能力、資金、マネジメントスキル、ニーズ、社会状況など総合的に判断したうえで、「自分に適したタイミング」を決める必要があります。

開業資金や年収の情報

一般的なテナント開業資金のサンプル

一般的な年収

一般的な糖尿病内科(代謝内科)、内分泌内科のクリニックをテナント開業する場合、約5,900万円の開業資金が必要です。

一般内科をどこまで対応するかによって、必要な予算は大きく変化します。踏み込む領域が広ければ予算は大きくなりますが、対応領域を可能な限り絞って開業する場合は、比較的少ない予算に抑えられます。

年収に関しては、糖尿病内科に特化したデータはなく、内科の平均年収として約2,400万円といわれています。

糖尿病内科は再診率の高い科目ですから、集客がスムーズな場合は一般内科と比べて収入が上がりやすいでしょう。

※参照元:第22回医療経済実態調査 (医療機関等調査) 報告(https://www.mhlw.go.jp/bunya/iryouhoken/database/zenpan/jittaityousa/dl/22_houkoku_iryoukikan.pdf)

代表的な大阪府内の市ごとの開業件数(糖尿病内科(代謝内科)・内分泌内科標榜クリニック数)

※2022年10月時点の情報

大阪府内における糖尿病内科を標榜するクリニックは僅少です。

開業を成功させるためには病診連携、立地選びに加えて、診療圏調査が重要になってきます。

ただし、診療圏調査を含む諸々の開業準備は、ドクター1人だけで行うのは難しいです。

開業後の経営支援も含めた総合的なサポートを提供する、信頼と実績のある開業コンサルタントを選ぶことが大切です。

参照元:日本医師会/地域医療情報システム

糖尿病内科(代謝内科)・内分泌内科の開業のポイント

立地

糖尿病内科の立地は良いに越したことはないのですが、住宅地で成功を収めている糖尿病内科もありますので、立地だけで成否が左右されることはありません。一度通院して終わるのではなく、その後も継続して通うことになるのでアクセスも決して無視できないのですが、それ以上に患者にどれだけ寄り添えるのかがポイントとなります。評判を高めることで立地の悪さを十分にカバーできる科目ですが、広い敷地の方が好ましいです。

雑居ビルや狭いテナントでは思う様な設備を整えることができなくなる傾向にあります。そのため、立地は患者を集めることよりも、自身がどのような糖尿病内科を目指すのかによって決めると良いでしょう。生活指導まで行うのであれば、カウンセリングルームを用意した方が良いので、やはりある程度広さが求められます。

内装

内装も目指す方向性によって異なりますがお手洗いは広め、さらには複数用意しておくことが好ましいです。商業施設等への入居で、施設のお手洗いを使用できるとしても、個別にお手洗いを用意しましょう。採尿を行うのであれば特に重視すべき部分となります。また、フットケア等、触診を行うので診療室に洗面器があると便利です。このような事情から、ある程度広い方が行えることが増えます。

ただし、軽い問診程度で、専門的な治療は連携する他の医療機関でと考えている場合には、さほど広さは必要ありません。秘匿性の高さに配慮した内装程度で十分でしょう。それでもやはりお手洗いは複数あった方が便利です。単一では患者同士で顔を合わせてしまったり、使用者が要る場合には待機しなければならないなどの不都合が生じます。

採用

看護師、受付・医療事務スタッフを採用することになります。栄養指導まで行う場合、栄養管理士も採用した方が説得力が高まりますが、栄養管理士の出番がさほど多くは無いことも想定されます。その場合、栄養管理士に事務のサポートを行ってもらうことで効率化が実現しますので、事務スタッフを採用する際、栄養管理士資格保有者歓迎との文言を添えておくと、希望する人材を採用できる可能性が高まります。

都心部・大きな街であれば人材確保はさほど難しくはありませんが、地域によっては人材確保が困難です。その場合は友人・知人を頼るか、あるいは人材紹介会社の利用も検討してみましょう。競合となる他院の求人をチェックし、より好条件・好待遇にて求人をかけるなど、工夫が求められます。

マーケティング

WEBマーケティングだけではなく、アナログなマーケティングも大切です。存在を知ってもらうこと、症状で悩んでいる患者、あるいは症状を疑っている患者に訴求できるWEBコンテンツの作成、サイトへのアクセスといったマーケティングは欠かせません。再診比率が高く、かつ長期的な治療となることから新患の獲得が重要です。

WEBや看板といった広告戦略も重要ですが、近隣の病院・診療所と連携して糖尿病が疑われる患者を迎える環境の構築も重要です。開業当初は患者が少ないのでマーケティングに力を入れ、患者の増加と共にマーケティングも緩めることで、適度な患者数を維持することがポイントです。あまりにも患者が増え、待たせる時間が長くなるようであれば完全予約制に移行するのも手です。

成功事例

地域ニーズを調査して開業したことで成功した事例が挙げられます。出身地でもなければ勤務地でもない立地ではあったものの、糖尿病外来が常に多くの患者で混乱している知人の病院の近くを選んだとのこと。結果、知人の病院から患者を受け入れたり、近隣の診療所からも紹介されるなどマーケティング費用をかけずに多くの患者のっか疎くに成功したとのことです。

WEBコンテンツを充実させることで、患者を獲得した事例もあります。強みとなるのはどの部分なのかや設備、さらには院長のプロフィールを充実させることで説得力を高めたことから患者が増えていったとのこと。患者が求める「安心」「治療」の二つをWEBコンテンツにて明示したことが、安定した集患に繋がったとのことです。

まとめ

糖尿病内科(代謝内科)、内分泌内科の開業は、良い立地を選ぶことが成功のポイントです。病診連携している外部医療機関に近く、かつ競合の診療所は少なく、患者が通いやすい交通利便性の良い立地であれば、集患がしやすいでしょう。

また、ゆったりとしたスペースで、落ちついて採尿や採血ができるトイレ、処置室の内装工事や、看護師・管理栄養士などスタッフを充実させることも大切です。一般広告から潜在的な需要の掘り起こしまで見据えた戦略的マーケティングを実施することも、病院経営を安定に導く重要な施策となります。

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