産婦人科は生命の誕生に向き合う診療科であるだけに、開業医の中でも特にやりがいを感じやすいといわれています。
その反面、時間を問わずに働かなければならないことや、訴訟リスクが高いという問題もあり、産婦人科を開業するメリット・デメリットはまさに表裏一体といえるかもしれません。
確かなことは、こうしたデメリットによって産婦人科が全国的な医師不足に陥っており、逆に開業のニーズが高いというメリットにもつながっているという事実です。
産婦人科といっても、産科と婦人科のいずれをメインに置くか、診療内容によっても注意すべきポイントは変わってきます。
どちらにしても女性患者さんには違いありませんので、ハード面でもソフト面でも細やかな配慮は欠かせません。
クリニックには清潔感のある内装や、パウダースペースなどの女性用設備も充実させる必要もあります。
そうなってくると、産婦人科に要する専門的な医療機器も併せて自然と初期投資も増えてくるでしょう。
産婦人科は若い世代の女性患者さんが対象のため、美容系との組み合わせで収益を伸ばしている事例は多くあります。
本来であれば美容医療は集患に多大なコストを要しますが、産婦人科の患者さんにアピールすることでマーケティング費も抑えることができるでしょう。
一方、失敗する開業にありがちなのはプライバシーへの配慮の足りなさです。
待合室や診療スペースのレイアウトや防音などが行き届いていないと、患者さんが離れていく原因になります。
産婦人科は、患者数の季節変動は考えなくても良いでしょう。
ただ、自治体の婦人科健診の補助金が出る時期は確認しておくべきかもしれません。
うまくタイミングを合わせることができれば、開業してすぐに多くの初診患者さんを獲得することができそうです。
補助金は自治体によって開始時期が異なるため、事前に確認して開業月を決めることをおすすめします。
一般的な産婦人科クリニックをテナント開業する場合、約8,400万円の開業資金が必要になります。
ただ、胎児の状態を正確に把握するための4Dエコーなど高額な医療機器を導入したりすると、初期投資額は大きく変わってきます。
年収に関しては、一般的な産婦人科開業医の平均が約2,600万円といわれています。全診療科の平均よりは若干高めですが、労働量を考えると年収が低いと考えるドクターもいらっしゃるかもしれません。
大阪府内における産婦人科を標榜するクリニックは、メジャーな内科系診療科や外科系診療科に比較して少ない傾向にあります。
とはいえ、総合病院が産婦人科のシェアを大きく締めているエリアもありますので、クリニック開業を成功させるためには診療圏調査が欠かせません。
ただし、こうした作業は専門的な知識も必要なためドクターだけで行なうのは無理があります。開業支援から開業後の経営サポートまで手がけてくれる、信頼できる開業コンサルタントを選ぶことが大切です。
参照元:日本医師会/地域医療情報システム産婦人科を訪れる妊婦の多くは「近くで信頼できる産婦人科」を求める傾向にあります。わざわざ遠方の産婦人科にて出産を考えるのではなく、無理なく通える範囲の中で、信頼できる産婦人科を探す傾向にありますので、新婚、ニューファミリーの多い立地が望ましいです。
また、出産が近くなると夫の付き添いによる車で通院する妊婦も増えるので駐車場があった方がアピールとなるのですが、台数をアピールするだけではなく広々とした駐車場である点が重要です。なぜなら出産を控えた妊婦にとっては車の乗り降りも大変です。隣に停車している場合、乗り降りがギリギリとなるようでは不安を与えてしまいかねません。そのため、ある程度広い土地の確保も大切です。
一方、お産を行わずに婦人科外来をメインで考えている場合には広い土地よりもアクセスしやすい駅近でもよいでしょう。
お手洗いやパウダールーム等の設備が重要です。また、プライバシー確保の観点から防音・密閉の重要性も高いです。ベット、ストレッチャーの出入りを踏まえた廊下・入口幅や同伴の男性が立ち入り可能なエリアの制定も重要です。
清潔感も重要です。妊婦にとって出産は不安の多いものです。初産の場合、些細なことが不安につながってしまいます。不衛生な院内では「こんな所で出産したくない」と思われかねません。ベッドや診察台だけではなく、入り口から待合室など妊婦の目に触れる部分の清潔感は欠かせません。また、特に大切なのは妊婦に不安を与えない点です。
信頼性が何よりも大切な診察科目となりますので、豪華絢爛ではなく温もりや落ち着きのある内装の方が安心感を与えると共に良い評判が噂を呼び、新たな妊婦の獲得につながることでしょう。
自らが診療を行うことから、看護師と医療事務スタッフを採用する形となりますが、産婦人科の規模によっては助産師を雇うケースも考えられます。お伝えしたように、出産を控えている妊婦は不安が多いです。病院側が不安や心配を煽るようなことはあってはなりませんので、看護師や医療事務も新卒・未経験よりも即戦力のスタッフを雇った方が妊婦への安心感に繋がります。出産に関しては主治医に質問しますが、会計業務に関する質問は医療事務スタッフや看護師に向けられます。その際、「確認してきます」ではなく、即答することで妊婦に信頼を与えることになりますので、特に開業当初は即戦力の方が力になってくれます。将来を見据えての若手・未経験スタッフの採用は産婦人科としてある程度の信頼を獲得してからにしましょう。
メインターゲットとなる患者は妊婦です。流行に敏感な女性層となりますので、SNSでのマーケティングが重要です。WEBを使いこなす層なので、公式ホームページ・WEBコンテンツよりも「生の声」を重視する傾向が強いのでSNSへの広告展開や口コミに対しての返事が効果的です。
特に口コミへの返事は産婦人科としての信頼性を判断される部分です。少々ネガティブな口コミを投稿されたとしても、真摯な返事にて良い印象を与えることもできます。院内の雰囲気が分かる画像もポイントです。妊婦が産婦人科に求めていることとして清潔感や安心感が挙げられます。出産までお世話になっても安心できるのかは、清潔感も重要です。綺麗な産婦人科であることをアピールできる画像をSNS等に積極的にアップロードしましょう。
オンライン診療に力を入れたことで患者が増えた事例があります。いきなり顔を見せることに対しての不安や恥じらいから、なかなか産婦人科に足を運ぶことができなかったものの、オンラインであればそういった気持ちが薄まることで、オンライン診療を受け、そこで信頼をもたらすことで実際に通院してくれるようになった妊婦もいます。
駐車場を増やすのではなく、広くしたことで妊婦が増えた事例もあります。多くの患者に同時に来てもらえるよう駐車場を増やすのではなく、車で訪れた患者が出入りしやすいスペースを確保したことで、「足を運びやすい産婦人科」として口コミが広がり、妊婦が増えた事例もあります。
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